私はこの夏、ウガンダの教育・スポーツ省にてインターンシップを行った。期間はおよそ3週間という短いものであったが、非常に有意義な時間を過ごすことが出来たと感じている。私がウガンダで行った取り組みは、おおまかに言うと教育省内外にあるデータ・資料の収集および分析と、小学校におけるインタビュー調査である。期間の前半にデータ収集と調査のプランの設計を行い、後半部分で実際の調査を行った。

そもそも私はウガンダの小学校における中退問題に興味があったため、渡航前からウガンダの教育状況や中退問題の動向はあらかじめ学習していた。しかしながら、十分な情報を得ることが出来ていなかったため、期間の前半部分はデータ集めに集中した。教育省には最新のデータや情報がたくさんあるため、まずは教育統計を担当している方に頼んで教育省が持っているデータを譲って頂いた。しかし、そのデータだけでは不十分ということで、その方が統計局の方に頼んで家計レベルのデータもいくらか譲って頂くことが出来た。その際、教育省における中退率の計算方法や研究を行う上でのアドバイスまでも頂くことが出来たため、非常に有意義な時間となったと思う。加えて、同じく前半部分では、教育省内で行われていた会議に出席したり各部局を訪問したりする機会も得ることが出来たため、教育省の仕事がどんなものか肌で感じることが出来た。

かわって期間の後半部分では、教育省を離れ実際にフィールドに繰り出すことに重きを置いた。あらかじめ作成しておいた質問票を持って、私はワキソとカンパラの2つの地域にある小学校を計11校まわった。質問票を作成することも、学校に訪問しインタビューを行うことも初めての経験であったため、最初はとても緊張してしまい、頭が真っ白になりそうだった。しかし、慣れてくると余裕をもって上手く会話を進めることが出来るようになり、徐々にスムーズに調査を行うことが出来るようになった。勿論、1校終わるごとに質問票とインタビューの仕方などに改善すべき点は見つかるため、次の訪問までにいかに修正するかを考える必要があった。完全なるon the job trainingではあったが、今振り返ってみると、自分で考えやり抜くというこのプロセスは、確実に自分の調査方法の改善に役立ったと思う。また、今まで文献やデータ上でしか知らなかったウガンダの現状が、学校訪問とインタビューを通して明らかになったことも、言わずもがな、非常に大きな収穫であったと感じている。この他にもアフリカで活動する国際NGOやUNICEF、JICAなどの機関を訪問し、実際に働かれている方のお話を聞いたり質問したりする機会も得ることが出来たため、期間の後半は前半以上に密度の濃い有意義な時間を過ごすことが出来たと思う。

以上、私がこのインターンシップを通して得た一部をここに記したわけではあるが、勿論ここには書ききれない程多くのことを、私はこの3週間を通して学んだ。その中で、悔しい思いもたくさんしたが、自分が今後国際協力の世界で生きていく上で、何が必要かを考える良い期間であったと今改めて感じている。最後になるが、この様な貴重な機会を下さった小川啓一教授、ウガンダ教育省のJoseph氏をはじめとするスタッフの方々、快く学校訪問を受け入れて下さった各学校の皆様に、心より感謝申し上げたい。