梅野知子氏からのメッセージ

将来の小川ゼミ生に向けて
私は、小川ゼミの博士課程後期に在籍している梅野知子と申します。2011年3月に神戸大学大学院国際協力研究科から修士号(経済学)を取得しました。私の小川ゼミでの経験がみなさんの進路決定の参考になれば幸いです。

本国際協力研究科博士課程前期に入学前、私は民間企業でベトナムの外国人研修生を受け入れる仕事をしていました。しかし、より高度な専門性を身につけて、途上国の教育援助に関わる仕事に就きたいと思い大学院入学を決めました。私が小川ゼミを選んだ理由は、教育経済を学べること、英語のゼミが行われること、国際機関でのインターンシップの機会があることの3点でした。
大学院入学後は、初めて勉強する経済や統計に加え、英語での授業やゼミに苦労しましたが、教育経済の理論とミクロデータの分析方法を身につけることができました。授業に加えて、小川ゼミの素晴らしいところは、授業で習得した知識を、開発途上国の教育省や国際援助機関で活かす場を得られることです。私の場合は、博士前期課程に在籍しているときに、カナダのモントリオールにあるユネスコ統計研究所で働かれていた、小川ゼミの先輩である野村真作さんのもとでインターンシップの機会を得ました。インターンシップでは、教育財政分析をもとにレポートを作成し、その成果発表を研究所内で行いました。また、研究の組み立て方やキャリア
の積み方を学ぶ貴重な機会となりました。これらの経験や成果は、小川ゼミに入っていなければ得られないものです。

博士課程後期に進学後は、家庭の事情により静岡で研究生活を続けてきました。その間に出産・育児を経験し、私生活と研究生活の両立に悩んだ時期もあり、何度も大学院を辞めようと思いました。しかしながら、そのたびに小川先生ができる限りの挑戦を続けるように後押しして下さいました。また、私と同様に、様々な家庭の事情を抱えて努力している小川ゼミ生の存在も励みになりました。そのおかげで、ようやくベトナムで3週間の現地調査を終え、博士論文を仕上げる段階まで研究を進めることができました。このように育児をしながら研究を続けることができたのは、小川先生と同じ小川ゼミの先輩や学生のおかげです。

小川ゼミでは、国際援助機関でのインターンシップや国内外での学会発表などを通して、国際的な仕事をするための準備ができる環境が整っています。現に多くの小川ゼミの先輩が国際機関や大学機関、民間で活躍されています。小川ゼミで研究することは、時には厳しい事も有りますが、小川先生は常に生徒の抱えている課題や悩みを聞いて相談にのってくださいます。是非、小川ゼミで一緒にがんばりましょう。

神戸大学大学院国際協力研究科 博士課程前期終了(経済学修士)
同研究科博士課程後期在籍中
梅野 知子