芦田明美氏からのメッセージ

この度、小川ゼミ修了生として一筆書かせていただく機会をいただきました、芦田明美と申します。

私は現在、UNESCOアジア太平洋地域教育事務局、Education Policy and Reform(EPR)にてプログラムオフィサーとして勤務させていただいております。UNESCOでは、アジア地域における教育行財政に関するプロジェクトに携わらせていただいております。小川先生には、博士前期課程においては副査として、後期課程2年次から主査としてご指導をいただきました。小川先生から学ばせていただいたことは数え切れないほどございますが、今回は2点を選んでお話しさせていただきたいと思います。

Ashida2一つ目は、「常にチャレンジし、チャンスを逃さない積極的な姿勢」です。小川先生はゼミ生に対して、いつも積極的に物事に挑戦していくようにとお声がけされています。それに応えるように、博士課程前期後期問わず、多くのゼミ生の方が自ら挑戦し積極的に神戸から世界へと飛び出しています。そして、頑張る学生に対して、小川先生は国際学会での発表や国際機関でのインターンシップ、海外でのフィールド調査等、さまざまな機会を提供してくださいます。私が通常3年以上を要する博士後期課程を2年半で修了することができましたのも、小川先生のそのようなお声がけがあってのことです。物事に対して慎重になり、躊躇しがちな私に対して、常に挑戦することの大切さを教えて下さいました。特に、博士論文執筆においてはさまざまにご迷惑をおかけしたにもかかわらず、最後まで励まし背中を押してくださいました。博士課程修了後、今のUNESCOでの勤務に就くことができましたのも、先生のお力添えがあってのことです。先生の温かいご指導無くしては今の私は無いと、感じております。

二つ目は、「フットワークの軽さ」です。先生ご自身が日本にとどまらず常に世界中を飛び回り、ご活躍されています。引っ込み思案な面を持つ私にとって、先生のそのようなお姿にはいつも刺激を受けておりました。今もゼミのメーリングリストにおいて世界中から飛び交うメールを拝見し、そのフットワークの軽さには頭の下がる思いです。また、そのような環境にいらっしゃるにもかかわらず、常に学生のことを考え、暖かく対応してくださります。研究のことについて、将来のことについて等どのようなことでもご指導を仰いだ際には、さまざまな方法を用いて丁寧に対応してくださいました。博論執筆の最終局面において、私が切羽詰まっていた時期に厳しくも温かいご指導をいただいたことは忘れることができません。

そのような先生のもとで学ぶゼミ生はもちろんのこと、小川ゼミを修了された先輩方は世界各地、さまざまな国際機関や教育、研究機関でご活躍されています。どの先輩も共通しておっしゃっておられることだと思いますが、GSICSはさまざまな機会に満ちています。その頂いたチャンスをしっかり自分のものにしていける積極的な姿勢を持ち、将来は国際機関で教育分野に携わり働きたいと考えている方にとって、小川ゼミはとても良い環境だと思います。私のGSICSおよび小川ゼミでの経験が、少しでも皆さんの大学院進学や研究室の選択、ひいては博士課程における学びにお役に立てば幸いです。いつかみなさんと世界のどこかで、同窓生としてお会いできますことを楽しみにしております。

UNESCOアジア太平洋地域教育事務局
プログラム・オフィサー
芦田明美