開発運営政策セミナー 「教育と知識経済」

2015年3月31日(火)に神戸大学大学院国際協力研究科棟1階大会議室にて、「教育と知識経済」をテーマに開発運営政策セミナーを開催しました。本セミナーでは、元世界銀行本部次長で、現在ジョージタウン大学兼任教授をされているエドワード・ヴェレズ・ブスティロ博士を講師としてお迎えしました。

Eduardo2本セミナーではブスティロ教授が、近年の開発途上国における人的資源政策の重要性及び経済成長に教育が果たす役割を概観し、さらに「知識の革命」と「知識経済」について説明されました。続いて「グローバル知識経済指数」にもとづいて、「知識経済」の意味及びトレンドを分析し、「知識経済」を支えるために教育と学習システムを適度に調整する必要性を強調されました。

更に、ブスティロ教授は今日の地球規模経済における持続的経済成長に向けて知識と技術の革新及び国際競争力の向上・強化を実現していくために、産業技術・ノウハウを持った人材の養成、ネットワーク化を進め、イノベーションを連鎖的・相乗的に生み出し続ける必要性を提言されました。セミナーの最後には、未来の産業社会と労働市場に対応するために、下記の10種類のスキルについて自身の議論を展開されました。

  1. Sense-Making;
  2. Novel and Adaptive Thinking;
  3. Trans-disciplinary;
  4. Social Intelligence;
  5. New Media Literacy;
  6. Computational Thinking;
  7. Cognitive Load Management;
  8. Design Mindset;
  9. Cross Cultural Competency; and
  10. Virtual Collaboration

多くの示唆に富んだ興味深い発表に引き続いて行われた質疑応答の時間には、学内外の参加者から、知識経済や技術革新、そして競争力などを取り巻く課題、経済発展とガバナンスの改善、更に教育政策の調整との関係についてより深く理解しようとする質問が多数投げかけられました。本セミナーは、世界各国から本研究科に留学している」大学院生が自国における経済成長と教育の関連性について再認識する、大変貴重な機会となりました。

(文責: 孟曉東

関連リンク:
http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/event/2015_03_31_01.html