マケレレ大学におけるインターンシップ報告(宮本 健太)

2017年8月30日から10月4日までの5週間、ウガンダにあるマケレレ大学においてインターンシップを実施しました。以下その報告をさせていただきます。

今回のインターンシップは国連大学の「アフリカでのグローバル人材育成プログラム(Global Leadership Training Programme in Africa)」の支援により派遣して頂きました。またインターン実施期間中は、小川ゼミの卒業生であり、現在マケレレ大学のSenior Lecturerを務められているDr. James Wokadalaのもとで主に以下の4点の業務を行いました。(1)マケレレ大学を拠点にウガンダの教育についての現状と課題についての理解を深める。(2)ウガンダ教育スポーツ省やウガンダ総理府を訪問して教育政策に関する資料を収集、レビューをする。 (3)ウガンダの教育を支援している国際機関、NGO等を訪問して、国際援助機関が行っている教育支援についての理解を深める。(4)マケレレ大学においてプレゼンテーションを行う。

IMG_9030(1)についてはDr. James Wokadalaより頂いた資料をレビューしました。具体的には『National Development Plan 2015/16-2019/20』、『Education Sector Strategic Plan 2004-2015』、『Education Policy Overview in Uganda』等を読み込み、ウガンダの教育の現状についての理解を深めました。

(2)についてはウガンダ教育スポーツ省の統計部門や、ウガンダ総理府のモニタリング・評価部門や難民部門を訪問し、職員へのインタビューを行いました。またフィールド調査に活用するための推薦書を、小川ゼミの卒業生であり現在ウガンダ総理府のアドバイザーを務められているDr. Albert Byamugishaより提供して頂きました。そのおかげで後に実施した国連機関やNGO、学校・保護者への調査が非常にスムーズに進みました。

(3)についてはウガンダ北部ユンベ省において「ウガンダ在住の南スーダン難民が受ける教育の現状と問題」を明らかにすることを目的とした、フィールド調査を実施しました。本調査では現在世界最大の難民居住地区であるビディビディ難民居住地を対象とし、ユンベ省教育事務所、UNHCR、 Save the Children、Windle Trust、AAR Japan(難民を助ける会)等のオフィスを訪問し教育オフィサーを中心にインタビュー調査を実施しました。また、難民居住地区内の学校(コミュニティスクール3校と公立校1校)を訪問し学校長や教員、児童への質問票調査を実施しました。また難民居住地区内の家庭を訪問し保護者へのインタビュー調査も実施しました。

IMG_9029(4)については(1)〜(3)で挙げた内容のインターンシップ活動をマケレレ大学において教授や学生に対し、プレゼンテーションをすることによって共有しました。また自分の研究計画を発表しました。他の教授や学生とコミュニケーションを取ることが出来、何よりも有益なコメントを多数頂けたため非常に良い経験になりました。

今回のインターンシップでは、指導して頂いたDr. James Wokadalaの甚大な協力のもとで、教育スポーツ省や総理府がウガンダの教育セクターで実施する仕事やその役割を学ぶことが出来ました。またウガンダ政府だけではなく、ウガンダの教育セクターに支援を行う国際機関やNGOを訪問し、私の研究に有益な情報や、GSICS卒業後の進路に関する示唆を得ることが出来ました。

末筆になりますが、マケレレ大学でのインターンシップを受け入れてくださったDr. James Wokadala、調査を行う上で多大な支援を頂いたウガンダ教育スポーツ省、ウガンダ総理府、UNHCR、Save the Children、Windle Trust、AAR Japanの職員の方々、ウガンダへの渡航費用・滞在費用を負担して頂き、研究への多くのアドバイスを頂いた国連大学のGLTP事務局の職員の方々、そしてこのような素晴らしい機会を提供してくださった指導教員の小川啓一教授、その他調査にご協力頂いた全ての方々にこの場をお借りして拝謝申し上げます。

文責:宮本健太(博士課程前期課程1年)

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