国際公務員キャリアセミナー「国際開発の仕事に向けたキャリア形成」

2018年8月24日、小川ゼミのOBで世界銀行本部にて上級エコノミストとしてご活躍されている、野村真作博士を講師にお招きして、国際公務員キャリアセミナー「国際開発の仕事に向けたキャリア形成―人材需要に対するスキル、研究、マーケティング―」が、神戸大学大学院国際協力研究科にて開催されました。

本セミナーでは、世界銀行、ユニセフ、ユネスコといった国際機関での豊富なご経験に基づき、キャリア形成の方法、スキルの獲得、研究について野村博士からご講義いただきました。キャリアの形成について特に強調されたことは、国際機関がポストへの応募者に対して何を求めているのかという雇用者視点での人材需要を理解し、それに基づいた自己PRを行う必要性でした。その際には、英文の履歴書(CV)や添え状(Cover Letter)が自身をマーケティングする際の重要な武器となると述べられました。また、人材需要に対応したスキルの獲得に向けては、他の候補者に対する競争力、変化する状況への柔軟性、さらには国際機関の特質への適応性といった事柄を戦略的に考えることが重要であるとアドバイスされました。特に本研究科の大学院生に向けて、博士や修士の論文の質が個人の能力を証明するツールになるという点でいかに重要であるかを述べられ、将来のキャリアを考えながら研究手法やトピックを戦略的に決定することの有効性も教えていただきました。

セミナーの最後には、参加者から多数の質問が野村博士に寄せられ、活発な意見交換が行われました。本研究科の博士課程前期課程に在籍中から世界銀行のコンサルタントとしてご活躍された野村博士の貴重なお話は、小川ゼミの学生にとって今後のキャリアを考える上で非常に有意義でした。野村博士に加え、このような機会を設けてくださった小川教授にも、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

文責:野口雅哉(博士課程前期課程 1年)

   

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