神戸大学から高麗大学へ(曹 惠)

私は2016年8月から2017年8月まで、高麗大学の国際大学院(GSIS)でダブルディグリープログラムに参加していました。神戸大学で教育経済学の課題について研究をしていますが、今回の機会を通じて、高麗大学では国際貿易(International Commerce)の課題について勉強することができました。特に、高麗大学での修士論文として、地域間の貿易衝突についての研究をしていました。キャンパスアジアプログラムを修了後に、神戸大学の経済学修士と高麗大学の国際学修士を取得する予定です。

ここでは、留学先の高麗大学での経験について、履修科目、地域研究、留学生活の三つの観点からご紹介させていただきます。国際大学院の講義はすべて英語で行われ、国際学修士または韓国学修士のいずれかの学位を取得することができます。国際学につていは、「International Commerce」、「International Development & Cooperation」、 「International Peace & Security」、「Regional Studies」の4つの専門科目が設置されており、それらの分野における専門性を深めることができます。自分の研究方法を決める際には、必修科目と選択科目のすべてを事前に全部GSISのホームページで検索できます。一年間で本プログラムを修了するために、私は前期に卒業に必要な単位の大半を取り終わえ、後期には修士論文の執筆に取りかかる必要がありました。そのような多忙なダブルディグリープログラムに参加している学生たちを支援するために、「Special Lecture on Writing English Thesis」という特別講義も提供されていました。

また地域研究として、韓国文化と韓国社会に対する理解を深めるため、2016年の11月に私は他のキャンパスアジアプログラムの学生たちと共に済州島へ地域研究に行きました。三日間で、済州島の「Gangjeong Village」、「Camellia Hill」、「Eco-land」、「April 3th Peace Park」など、いろいろな有名地を訪れました。「韓国のハワイ」とも呼ばれる済州島でフィールドスタディを実施することで、韓国の文化、環境、社会、歴史についての知見を広げることができました。ダブルディグリーの取得を目指しながら、このような地域研究を実施できる点も、本プログラムの魅力的な部分の一つだと思います。

次に、留学生活として、GSISにおける国際的な学習環境を紹介したいと思います。GSISはアジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ等から多くの留学生を受け入れております。また、海外留学経験のある韓国人学生たちも多く在籍しています。そのような国際的な環境の中で、様々なバックグラウンドを持った学生たちと交流することで、多種多様な文化に触れることができ、自身の視野を大きく広げることができました。

大学院の修士課程は約二年間という短い期間ですが、できるだけ限られた時間を有効に活用して、自分の専門知識を深め、国際的な視野を広げられるようになりたいと思っています。高麗大学での専門は国際貿易ですが、国際大学院履修システムにより、国際政治、国際商務、国際経済など、さまざまな専門領域の授業も履修できるので、多様な学問研究に触れることで、自身の研究に対する新たな知見を得ることができました。

また、本プログラムを通じて、韓国の文化と風土を体験できたことは、自身の人生において貴重な経験になりました。自国とは異なる環境である韓国で生活して、現地の友人を作り、自らの目でこの国の現状を確認することは、これからの研究と人生にとって、本当に素晴らしい経験になると思います。

最後に、神戸大学での指導教官である小川先生、高麗大学での指導教官であるキム先生、キャンパスアジアプログラム担当の先生方、支えて下さった皆様に感謝を申し上げます。いつもお世話になって、本当にありがとうございます。

文責:曹 惠((国際協力研究科博士課程前期在籍)