2013年8月19日(月)~9月27日(金)まで、ウガンダ共和国の内閣府(Office of the Prime Minister)にて、6週間インターンシップをさせて頂きました。内閣府では、モニタリング・評価局(Department of Monitoring and Evaluation)に所属し、Albert Byamgisha局長の下で、個々の研究テーマに沿って活動しました。

私は現在、初等教育における親を含めた住民参加に関心があり、教育への住民参加度が生徒の学習成果にどのような影響があるかを研究しています。今回のインターンシップでは、自らの修士論文執筆に必要なデータ収集を目的として、「Effects of Community Participation on Pupils’ Achievement in Uganda」というテーマで研究を行いました。主な活動は、下記の3種類の活動になります。

まず、内閣府で最も従事した活動として、内閣府が実施している「BARAZA」というプログラムに参加したことです。BARAZAとは、ムセベニ大統領が推進するプログラムであり、sub-countryレベルで市民のアドボカシーの余地を拡大することを目的として、2009年から開始されている、政府と市民によるフォーラムのことです。そのフォーラムで討論される重点分野の中には教育があり、教育への住民参加の一例として興味があったので、Albert氏に相談し、Kalangala地方で実施されたBARAZA会議に参加させて頂きました。会議の前日には、Kalangala地方のResident District Commissionerに事前の打ち合わせに伺い、会議当日には内閣府の職員の方と一緒に約3時間会議に出席しました。また、他地域の会議のレポートも拝見し、政府が市民に対して説明責任の場を設ける、比較的新しい取り組みがなされていることを学びました。

2点目の活動としては、私の研究に必要なデータ収集のため、現地で国際NGOであるUWEZOという組織でインターンシップを行いました。Uwezoとは、Kiswahili語で「capability」という意味であり、ウガンダを含めた6〜16歳の子どもの読み書き・計算の基礎能力の向上を目的として活動している教育的NGOです。Uwezoでは、独自に教育に関する項目も含めた家計調査と学校調査を実施しており、そのデータを使用・分析させて頂くために、インターンを自ら依頼しました。その結果、データの使用許可を頂き、分析するに当たって不明な点があれば、上司に積極的に質問して、理解を深めるとともに研究に励みました。また、スタッフミーティングにも参加して発言を行ったり、Uwezoのデータをもとに小学校の教員や生徒、保護者にインタビューを行ったりして、有意義なインターンになるよう努めました。インターン終了後、必要なデータを取得することに加えて、教育に関する情報収集や、家計調査の実施過程についても学ぶことができ、多いに自分の研究の参考になりました。さらに、スタッフの方とのコミュニケーションの際は、英語だけではなく、現地の言語であるLuganda語を少しずつ使用しながら会話するように心掛けることによって、コミュニケーション能力の向上にも繋がりました。

3点目は、内閣府やUwezo以外の機関にも訪問し、情報収集を行いました。教育・スポーツ省には何度も足を運び、昨年お世話になった方に話を伺いました。また、UNICEFにも訪問し、貴重なお話を伺いました。これらの訪問は、上記2点の活動とともに、研究を進める上で有意義な活動となりました。