ウガンダ教育スポーツ省インターンシップ報告(恩地 明日香)

2014年8月25日から10月3日までの6週間、ウガンダ教育スポーツ省(Ministry of Education and Sports: MoES)で、インターンシップを実施致しました。以下、その報告を致します。

インターンシップ期間中、最初の2週間をEducation Planning and Policy Analysis Department内のMonitoring & Evaluation Divisionに所属し、残りの1ヶ月はProject Management UnitというWorld Food Programmeと共同で学校給食プロジェクトを管理している部署に所属しておりました。そこで、私自身の研究である「初等教育における学校給食と生徒の学校出席率との関係性」に関するデータ収集を目的として、主に以下の2つの活動を行って参りました。1つ目は教育スポーツ省が管理しているEducation Management Information System (EMIS)及び他部署からの2次データの収集、2つ目はDistrict Education Officeが実施する学校モニタリングに同行しての小学校でのフィールド調査です。

1つ目の2次データの収集では、教育スポーツ省が管理するEMIS、Project Management Unitが管理している学校給食のインパクト評価に関する資料、District Education Officeが収集した各学校に関する情報を主に活用しました。学校給食が行なわれている地域におけるタームごとの調査レポートも閲覧させていただくことができ、プロジェクトがどのように向上しているのかを理解することができました。

2つ目の小学校でのフィールド調査では、首都カンパラ市内で2校、トロロ県で4校の小学校に訪問し、各校の教員及び生徒に対し自らの研究に関する質問紙調査と半構造化インタビューを実施しました。児童及び学校の現状、学校給食による影響などを教員に、家庭環境、給食の満足度や学校の出席率などを児童にインタビューすることができました。この調査は、District Education Officeが実施している学校モニタリングのサポート、具体的には児童の在籍者数、出席者数、退学者数確認のデータ収集活動に同行する中で実現し、本業務の補助を経験することもできました。今回のインタビュー調査の結果は、10月にある韓国での学会発表、及び修士論文執筆に役立てられる予定です。

私にとって開発途上国でのインターンシップは、今回が初めてでした。成果としては、受け入れ機関である教育スポーツ省の方々から直接、私の研究テーマについて議論を交わしアドバイスを得られたこと、現地でしかアクセスできないデータを多く手に入れられたことです。研究内容をどのように発展させていけば、ウガンダの教育政策に対し有益な提言をすることが可能となるかについてアドバイスを頂けたことは、研究へのモチベーションにもなりました。また、教育スポーツ省の方だけでなく、様々な援助機関の方々と出会うことができ、修士論文執筆だけでなく、今後のキャリアプランなどについても考える良い機会となりました。一方で調査、分析方法など研究手法の面でつまずくことも多くありました。しかし、このように今後やるべきことを見つけられたことも、このインターンシップの成果であると考えております。

末筆になりますが、このような素晴らしい機会を提供してくださった指導教官の小川啓一教授、そしてインターンシップ期間中暖かい支援をしてくださった教育スポーツ省Education Planning and Policy Analysis DepartmentのAssistant CommissionerのJoseph Eilor氏をはじめとするスタッフの皆様方、調査にご協力いただいた方、そして支援してくださった全ての方に心から感謝申し上げます。

博士課程前期課程1年
恩地 明日香