サセックス大学での経験(竹谷 麻莉子)
私は2010年8月より、神戸大学と英国サセックス大学の共同教...
2014年12月10日(水)、神戸大学大学院国際協力研究科棟1階大会議室にて、開発運営政策セミナー「教育セクターにおけるICTの役割-開発途上国での教育成果の改善に焦点を当てて-」が、本研究科開発運営論講座の主催で開催されました。本セミナーには、講師としてユニセフ・ミャンマー事務所教育専門官のデニー・ティム博士をお迎えしました。
セミナーではまずデニー博士が、「情報通信技術」(ICT)の概念・役割や関連する様々な課題について、詳しく説明されました。続いて、デニー博士は情報化社会が急速に進展する中、学校教育においてICTの特長を最大限に活用する取り組みについて説明しました。具体的に、ICTが便利なツールとして、教育現場における様々な場面で、教える者と学ぶ者、学校の管理・運営、学習成果のモニタリング・評価、及び研究と情報共有などに及ぼした影響を解説され、また、米国の国際教育技術協会(ISTE)が開発した「国際ICT教育評価基準」を説明しました。セミナーの最後にデニー博士は、開発途上国やそれぞれの国の地域または地方自治体におけるICT利用の推進状況を展望し、開発途上国における基礎教育のアクセスと質の改善を目指し、教育でのICT利用を着実に推進することの重要性について提言されました。
セミナー中、参加していた大学院生はグループに分かれて教育分野でICTを用いる設備、サービスなどを検討し、質疑応答の時間には、ICTを取り巻く課題や「国際ICT教育評価基準」、開発途上国の学校におけるICT教育の成果と課題などについてより深く理解しようとする質問が多数投げかけられました。本セミナーは、特に開発途上国における、学びの場でのICTの活用、校務の情報化、子ども達の情報活用能力の育成、教員への支援に関する知識を広げ深める、大変貴重な機会となりました。
(文責:研究生 孟曉東)
関連リンク:
http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/event/2014_12_10_02.html
http://www.unicef.org/myanmar/