国際協力研究科の小川啓一教授がウガンダ政府から評価賞を授与されました
5月21日に国際協力研究科の小川啓一教授が、ウガンダ共和国の...
2014年5月26日、国際協力研究科大会議室にて、開発運営政策セミナーが開催されました。本セミナーでは、小川啓一教授が司会を務められ、ラオス人民民主共和国(以下、ラオス)より、スベンスクサ・シサリオ博士(ラオス・国会議員)とスベンスクサ・ボアカヤコン博士(ラオス教育スポーツ省アドバイサー、元ラオス国立大学理学部長)の二人をお招きし、「ラオス農村開発における人的資源への投資」についてお話しいただきました。
先ず初めに、シサリオ博士より、ご自身が代表を務められる「Association to Support the Development of Peasant Society(ASDSP)」の事例をもとに、どのように農民が生産性を高め持続可能な農村開発の礎を築いているかについて、具体的な活動の紹介を通して説明がありました。農民に対する職業訓練やマイクロファイナンスを通じた資金援助を柱に、環境への配慮と農村の経済・社会的発展を同時に実現し成功を収める同協会の取り組みはとても興味深く、プレゼンテーション終了後には活発な質疑応答がなされました。
続いてボアカヤコン博士が、持続可能な天然資源の利用と環境保護についてラオスの生物資源の利用を事例にお話しされました。ラオス農村部では、その豊富で多様な生物資源を活用し収入源とする一方で、その有効かつ持続可能な利用のあり方について学ぶ研修が実施されているとのことでした。参加者は、農民間の経験や伝統的知識の共有や新しい技術導入を促進し、今後ますます発展が望まれる本取り組みの報告に、耳を傾けていました。
報告者自身の経験に基づき、人的資源投資を通じたラオス農村部の持続可能な経済開発の可能性について論じた本セミナーは、参加者の開発途上国における農村開発への知見を深める絶好の機会となりました。
(文責:神戸大学国際協力研究科博士前期課程2年 五島 由加里)