世界銀行と持続可能な開発目標 「職業訓練教育と持続可能な開発目標 (SDGs)」(中田志郎博士)
2022年1月10日、現在世界銀行上級教育エコノミストである...
2014年8月1日13時より、神戸大学大学院国際協力研究科棟4階プレゼンテーションルームに於いて「国際公務員キャリアセミナー『ユニセフ』」が開催されました。本セミナーでは、ユニセフ・ジンバブエ事務所教育担当官の畠山勝太氏を講師としてお迎えし、畠山氏が現在ユニセフで行なっている業務、およびユニセフへのキャリアパスについてご紹介頂きました。
畠山氏はジンバブエ事務所において現在扱っている業務として、①MICS (Multiple Indicators Clusters Survey)、②capacity building for research/survey、③EMIS (Education Management Information Systemの大きく3つを挙げられました。①のMICSと③のEMISはどちらもデータ収集・分析の取組ですが、MICSは国際世帯調査を通じて行うこと、EMISはその国の政府とユニセフが協働し世帯調査を行うという違いがあります。またこうした調査を行うために、中央・地方政府の行政官にデータ収集や活用の方法を伝えることも業務の一つである、と畠山氏は述べられました。
また、畠山氏はご自身がユニセフにどのようにして入ったか、他にどのような採用プロセスがあるかについて説明されました。採用プロセスとしては①日本国外務省のJPO (Junior Professional Officer)派遣制度、②各国公務員、③各国/国際コンサルタント、④空席応募、の4つがあります。畠山氏自身は①のJPOを利用して応募されたとのことですが、現在、JIPOの教育セクターは縮小傾向にあることには留意すべき、とも述べられました。さらに畠山氏は、選考の際に使用されるP11と呼ばれる履歴書およびCover Letterについても、ご自身の経験を交えつつ説明下さいました。
ユニセフに関するご紹介の後は、参加者との活発な質疑応答が行われました。畠山氏の実践経験に裏付けられた応答から、各質問者はユニセフを含む国際機関に対し具体的なイメージを膨らませている様子でした。私自身が印象に残っているのは最後に畠山氏が述べられた「あなたが何人知っているかではなく、あなたの能力を知っている人が何人いるかが重要である」というメッセージです。自らの普段の研究もさることながら、同時にキャリアパスを見据えて行動していくことも重要であると改めて実感しました。講師の畠山勝太氏を初め、この機会を設けて下さった小川教授にも、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
(文責:神戸大学国際協力研究科博士前期課程1年 沼澤 建)
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