ウガンダ教育スポーツ省でのインターンシップ報告(石野 紗也子)
2012年9月5日~9月28日まで、ウガンダ教育スポーツ省(...
2021年12月27日、世界銀行元セクターマネジャーを務めたEduardo Velez Bustilloo博士を招聘し、「持続可能な開発目標と幼児教育への投資」をテーマとした講演が行われました。
Edward博士は、教育に関するSDGs目標(SDG4)の中でもとりわけ乳幼児期の子どもの発達(Early Childhood Development)について、子どもの発達のためには、乳幼児期から健康、栄養、教育、家庭環境、母親のケアを含む包括的な支援が重要であると言及し、より早い時期での教育の提供が、子どもの認知能力及び非認知能力向上のために不可欠であると述べられました。アメリカで行われたペリー就学前プログラムの事例を挙げながら、幼児教育が与える就学年数や収入への影響を通じて、長期的な格差の是正にも貢献することを説明しました。その一方で、実際には家庭の収入や国の裕福さによって幼児期の発達に大きな格差があり、その1つの要因として、教員の能力不足を指摘しました。世界銀行や国連機関によって乳幼児期の子どもの発達を促進するプロジェクトを行う際には、1)指導効果、2)指導時間、3)教材、4)母語による指導、5)有効的な評価、6)保護者の関わりといった6つの要素が重要であると言及しました。
本講演では、Eduard博士の講義と学生との議論を通じて、SDG4に含まれる乳幼児期の子どもの発達に世界銀行や国連機関がどのようにアプローチしていくべきかについて深い知見が得られる大変貴重な機会となりました。
文責:宇野 耕平
関連リンク:セミナー案内