バングラデシュダッカ大学におけるインターンシップ実施報告(宇野 耕平)

2021年8月から2022年2月にかけて、バングラデシュのダッカ大学社会科学部にて、小川ゼミの修了生であるDr. Md. Jahangir Alam准教授のご指導のもとでオンラインインターンシップを実施しました。本インターンシップを通して、バングラデシュにおける就学前教育について理解を深め、ダッカ大学の学生との交流を通してバングラデシュの教育や文化について学ぶことができました。

インターンシップ期間中には、(1) 就学前教育への平等なアクセスに関する分析、(2) 就学前教育に関する政策レビュー、(3) ダッカ大学で開講される講義の補助といった3つの活動を主に行いました。

1点目の就学前教育のアクセスに関する分析では、UNICEFにより公開されているMultiple Indicator Cluster Survey (MICS)のデータを用いて、バングラデシュ政府が2011年より実施している就学前教育の無償化がもたらした就学への影響について計量的分析を行いました。、ダッカ大学主催の国際学会にてこの研究成果を報告することが出来ました。

2点目の就学前教育に関する政策レビューでは、2010年の国家教育政策における就学前教育の制度化及び2011年の就学前教育の無償化以降、どのように就学前教育への就学拡大に向けて教育政策が実施されてきたのかについて報告書にまとめました。

3点目のダッカ大学で開講される講義への補助に関しては、Alam先生が担当される講義にアシスタントとして参加し、バングラデシュと日本の教育制度の同異点についてダッカ大学の学生と意見交換を行い、、学術論文からは読み取ることが難しい知見を得ることができました。この経験は、復旦大学に提出したバングラデシュの教育について論じた修士論文を執筆する際にとても役立ちました。COVID-19感染拡大下において現地に赴くことは叶いませんでしたが、本インターンシップは大変有意義な経験となりました。

本インターンシップの機会を与えてくださった小川啓一先生、またご指導してくださったMd. Jahangir Alam先生にこの場をお借りして感謝申し上げます。

文責:宇野耕平(博士課程前期課程2年)