高麗大学校 国際大学院でのダブルディグリープログラムの経験(柴田菜摘)
私たちは2023年3月から2024年2月までの約1年間、高麗...
2026年3月1日から31日までの1ヶ月間、カンボジア教育・ユース・スポーツ省(以下、教育省)計画局His Excellency Dr. Sothea Limのご協力のもと、インターンシップを実施しました。以下、その活動内容を報告させていただきます。
本インターンシップでは、カンボジアの教育現場におけるICT(情報通信技術)の導入と活用状況について調査を行いました。教員養成校、公立中等学校、各教育段階でICTがどのように統合されているのかを把握することが目的です。ご協力いただいた各校で、質問票調査とインタビュー調査を行いました。質問票では各機関のICT設備の有無、機器の状態や整備状況を把握し、並行して実施したインタビュー調査では、現場が直面している実情や課題について深く考察することができました。
まず、教員養成校で調査を行うため、国立教育研究所(NIE)および複数の教員養成校を訪問しました。NIEでの調査を通じて、教員養成システムにおいてICT教育がどのように位置づけられているかを理解することができました。また、教員養成校では、教員と教員志望の学生を対象に調査を実施しました。教員へのインタビューでは、ICTがカリキュラムにどのように組み込まれているか、次世代の教員が教室でテクノロジーを効果的に活用できるようにするための課題について伺いました。また、学生への調査では、ICTに関する知識や実践的スキルがどの程度習得されているか、そして今後必要とされる支援やトレーニングの内容について、貴重な示唆を得ることができました。
その後、公立中等学校4校での調査も実施しました。現職の教員に、日々の授業でどのようにICTを取り入れているか、具体的な事例を直接伺うことができました。この調査は、教員養成プログラムで学んだことと、実際の教室現場で実行可能なこととの間に存在するギャップを明らかにするために、非常に重要な機会となりました。
さらに、教育省の教員養成及びICT関連部署の職員の方々に直接お話を伺う機会をいただきました。これにより、政策立案プロセスや政府の戦略的優先事項、現在進行中のICT教育における取り組みについて理解を深めることができました。
本インターンシップを通じて、異文化環境におけるフィールド調査の実践的な経験を積むことができました。質問票の設計から機関への調査申請、複数拠点の訪問スケジュールの調整など、現場での柔軟性と適応力の必要性を学びました。今後博士論文を執筆するにあたり、現場で得た情報と知見を最大限に活かしていきたいと思います。
最後に、ご多忙な中インターンシップを受け入れてくださったHis Excellency Dr. Limをはじめとする教育省の皆様、多大なご支援をいただいた計画局の職員の方々、そして調査にご協力いただいた教員や教員志望の学生の皆様、ならびにこのような貴重な機会を提供してくださった指導教員の小川啓一教授に、心より感謝申し上げます。
文責:郭潤婧(博士後期課程)