2013年9月2日から2013年10月11日までウガンダ共和国、ウガンダ総理府にて6週間のインターンシップを行った。インターンシップ内容は自身の研究に基づいて行われた。私の研究テーマが「中国の対アフリカ教育援助」であるため、ウガンダ総理府を拠点とし、各政府機関、教育機関及び出版社にてウガンダにおける中国からの援助に関わっている政府関係者、教育者、ジャーナリストにインタビューを行った。インタビュー内容は主に、活動の実態、規模、その援助に対する考えなどジェネラルなものから個人的な意見まで幅広く行った。特に大学機関との交流としては、マケレレ大学のSchool of Languages, Literature & Communicationの学長にお話を伺った。マケレレ大学では、2013年の夏より孔子学院及び中国語コースの準備が本格化し、中国の大学との協定も締結された。その際に行われた協定プロセスやコースの内容、将来性、中国との教育交流について学長自身がどう考えているかなどについてのお話を伺うことができた。ただ、このプログラムは始まったばかりであり、今後ますます中国の大学との連携を高める必要性があるとも話されていた。他の機関として、Ministry of Education and Sports、Ministry of Gender, Labor and Social Development、Ministry of Finance, Planning and Economic Development、Ministry of Foreign Affairsでもインタビューを行った。特に中国の教育援助の中核をなす奨学金プログラムに関して、Ministry of Education and Sportsの高等教育セクションから、ウガンダから中国に渡った奨学生の人数、奨学生の決定プロセス、その政策決定に関わる機関など、具体的な情報を得ることができ、研究が大きく進展した。また、教育セクターだけでなく、インフラ整備や技術支援、政府職員に関するトレーニングに関しても、特に他国からの援助の取りまとめを行うMinistry of Finance, Planning and Economic Developmentの担当職員から情報を得ることができた。彼自身も中国で2週間のトレーニングを経験し、その経験談も話していただいた。一方、『China Uganda』という雑誌を出版するHAI Agency Uganda Ltd.でもインタビューを行い、民間企業及び政府機関以外の視点から中国の教育援助をどうとらえているかについて話を伺うことができた。インターンシップを通して、多くの中国の援助に関わる政府職員やジャーナリストなどにインタビューを行った結果、ウガンダ側からの中国の援助に対する見方は比較的好意的であることが分かった。その一方で、まだ教育セクターにおける援助の歴史が浅いという点から、今後、中国との関係を深めるにあたって、双方の意見を重視しつつ、ウガンダ側の要求も受け入れられるように慎重に検討していくべきだという話を聞いた。このように実際に被援助国側の生の声を聞くことで、より中国の援助実態について深く理解することができたと感じている。