コロンビア大学ティーチャーズカレッジのGita Steiner-Khamsi教授をお招きしました

2024年4月1日から5月15日までの約一ヶ月半、コロンビア大学ティーチャーズカレッジのGita Steiner-Khamsi教授を招聘研究者としてGSICSにお招きしました。今回のGita Steiner-Khamsi教授の滞在は、小川教授が採択された日本学術振興会(JSPS)外国人研究者招へい事業によるもので、教育政策の世界的動向に関する共同研究を実施しています。

Gita Steiner-Khamsi教授は、比較国際教育研究の権威であり、小川啓一教授がコロンビア大学で博士課程を修められた際の指導教員でもあります。学術的には「教育借用の理論化」の第一人者として世界的に知られている著名な研究者であり、現在も、教育におけるグローバルガバナンスに着目する中で教育政策の借用・移転に関する理論的な発展に貢献し続けています。また、実務の面では、現在、「教育政策・協力のためのグローバルネットワーク(NORRAG)」理事やユネスコ比較教育政策議会の議長を務めておられます。こうした学術・実務の両面においての多大なる功績を讃え、2024年9月、教育哲学の巨人の名を冠する「William Heard Kilpatrick Professorship of Comparative Education」の称号をティーチャーズカレッジから与えられる予定です。

国際協力研究科では集中講義「Education Policy」を開講してくださり、教育政策のグローバルレベルでの借用や移転について、理論的な側面から説明していただきました。また、トロント大学・スタンフォード大学のチームが収集している「World Education Reform Database」を活用し、世界の教育政策の動向を実証的に検証する視座を提供してくださいました。講義の一部は国際開発学会関西支部の研究会として一般公開され、150名以上の研究者・大学院生が参加しました (関連サイトへのリンク)。

2024年5月9日には神戸大学、コロンビア大学ティーチャーズカレッジ、KIX EMAP Hubの共催で、ハイブリッドシンポジウム「Exploring the Global Refrom Scripts of Development Partners: Comparative Retrospective Analyses」を開催します。Gita Steiner-Khamsi教授のキーノートプレゼンテーションに加えて、高名な研究者・実務家をゲストスピーカーにお迎えし、参加者も交えたオープンディスカッションの時間を持ちます (関連サイトへのリンク

文責:八木 歩(博士課程後期課程)