オリエンテーションセミナー「世界銀行と姫路の65年―UR2024開催に向けて―」(米山泰揚氏)

2024年4月22日、世界銀行駐日特別代表の米山泰揚氏を招聘し、「世界銀行と姫路の65年―UR2024開催に向けて―」をテーマとした講演を行っていただきました。URとは、「Understanding Risk(リスクを理解する)」の略で、災害リスクやその削減について話し合うフォーラムです。本フォーラムは2年に一度、世界各地で開催されており、これまでワシントン(2010年)、ケープタウン(2012年)、ロンドン(2014年)、ベネチア(2016年)、メキシコシティ(2018年)、フロリアノポリス(2022年)での開催実績があります。

米山氏はまず、富士製鐵・広畑プロジェクトや名神高速、兵庫県内における国際復興開発銀行(IBRD)による融資を通じたプロジェクトを事例に、これまでの世界銀行と日本のパートナーシップを歴史的な観点から説明されました。次に、2024年6月に兵庫県姫路市で開催されるUnderstanding Riskフォーラムに関する概要を述べられ、阪神・淡路大震災30年を迎えることに先立ち、「伝統・革新・強靭性」をテーマとした国内で初となる防災に関する国際会議が開催されることの重要性を強調されました。本講演は、世界銀行と姫路の歴史に加え、防災グローバルフォーラムが兵庫県で開催される意義を理解する大変貴重な機会となりました。

世界銀行東京事務所が主催する世界銀行防災姫路グローバルフォーラムは、2024年6月16日から6月21日まで、兵庫県姫路市で開催される予定です。3日間のメインイベントには、日本を含め世界中から数百名の防災に携わる政府関係者、NGO、企業や専門家が集まり、自然災害からのリスクをより理解するための新たな取り組みや減災を実装する上での最新の課題などについて、様々な形で議論が交わされます。本イベントの前日にはシンポジウム、さらに4日目と5日目にはサイドイベントも企画されています。約40名の本研究科の大学院生が、学生ボランティアとして本フォーラムに参加し、イベントの準備・運営・進行をサポートします。また、この機会を活用して、リスクマネジメントの観点から、自然災害のリスクや減災に関する知見を得たり、世界銀行のスタッフと働いたりする大変貴重な機会となります。

イベント関連情報: https://www.worldbank.org/en/events/2024/06/16/understanding-risk-forum-2024

文責:石井雄大(博士後期課程)