ウガンダ総理府局長のビャムギシャ・アルバート博士のセミナーが開催されました

2015年6月16日に、神戸大学大学院国際協力研究科大会議室にて開発運営政策セミナー「影響力ある評価の設計・遂行・管理-教育セクターに焦点をあてて-」が開催されました。本セミナーは国際協力研究科を修了し、現在はウガンダ総理府局長であられるビャムギシャ・アルバート博士をお迎えし、本テーマについてセミナーをしていただきました。また座長として、大阪大学助教であられる川口純先生をお迎えしました。セミナーには学内・学外を問わず約20名が参加しました。

発表の前半でビャムギシャ氏はまずロジックモデルについて説明され、ログフレームワークと社会変革理論について詳しく述べられました。後半ではプロジェクト評価のための問いについて、社会変革理論と評価基準に触れながら説明されました。前半部分でビャムギシャ氏は、ログフレームと社会変革理論についてその関係、違いと重要事項について述べられました。

発表の後半では、社会変革理論と評価基準に関わり、プロジェクト評価のための問いについて話されました。特に問いの立て方、OECDの評価基準と評価枠組みについて議論が行われました。それらに加え、ビャムギシャ氏は評価の計画、評価の統括やデータ収集の適切な方法について、重要な部分を説明されました。説明の中でビャムギシャ氏は様々な実例を用いられ、中には日々の生活に結びつけた例もあり、参加者の理解を促しました。最後に評価の結果の報告、共有と、主要関係者から評価結果のフィードバックをもらうことの重要さについて話され、発表を締めくくられました。

講義の最後には、ビャムギシャ氏は参加者の質問に対し一つ一つ丁寧に答えてくださいました。その返答はそれぞれビャムギシャ氏の豊富な経験に裏打ちされており、参加者は答えに熱心に聞き入っていました。参加者が学術的な分析結果を実践に活かすにはどのようにすべきか、と尋ねた際には、ビャムギシャ氏は分析結果から特に重要な部分のみを取り出し、関係者、時にはメディアすらも巻き込んで共有すべきだと述べられました。

ビャムギシャ氏の熱のこもった講義によって、特に普段国際協力研究科において開発運営論や政策を学ぶ学生にとり、本セミナーは大変学びの多いものとなりました。セミナーのすべての内容が開発プログラム、開発プロジェクト運営に関する実践的な知識につながるものでした。この場をお借りしまして、講師のビャムギシャ・アルバート博士、そしてこのような貴重な機会を設けて下さった小川啓一教授、川口純助教に深く御礼申し上げます。

(文責 博士前期課程2年 沼澤建

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http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/event/2015_06_16_01.html